おまけに視線が浮ついとるぞ

今日から華の一人暮らしだ!全力全開で頑張るよ!「おはようざいます」えっ、おはようございます!

誰だろう。牛乳瓶位分厚い眼鏡に、ちゃんちゃんこ着て、ぼさぼさ髪にヤツレタ顔…ヒッキー?ううん、きっと体調崩しがちな、漫画家さんだ。

はは、いつかサインもらっちゃおう。あ、お隣さん挨拶せねば。インターホン鳴らす。出てきたのは大学生ぐらいのお兄さん。

顔色が良くない様子、おまけに視線が浮ついとる。引っ越してきた者です、よろしく。ぺこりとお辞儀、途中でお兄さんは軽く会釈、無言でドアを閉めた。

うーん、愛想よくねぇな。勉強でも今度教わろう!「あら?もう来たわ。確か初めてよね?」あ、大家さん!若く美人で優しそう。

精一杯頑張ります!「ふふ、若くて良いわ。お姉さんも色々嬉しい。そうだ、歓迎パーティーでもやる?」野暮用があるから難しい。

「あら残念、歓迎パーティーやりたかった」ふー、危ない。副管理さん曰く、ちょっと危険らしい。変わったアパートだなぁ。